谷口成美(2012年度 卒業)

株式会社大広(デザイナー)

 

 

Q. 現在の職業と仕事内容を教えてください。

 

A. 私はいま広告代理店で、グラフィック制作やCM企画に携わっています。クライアントの課題をどう解決すればよいか、先輩方と一緒に日々考え、制作会社の方々と協力しながら形にしていきます。

広告という仕事をして実感しているのは、「教育」という伝達のカテゴリーと違い、目の前に伝えるべき相手がこちらを向いて待っていてくれないことの難しさです。それを突破するのがとても大変で、そしてとても楽しいです。毎日、自分ひとりの力では見る事のできなかった世界に身を置いていると感じます。

 

 

Q. 学生時代に印象に残っていることや力を入れて取り組んだことについて教えてください。

 

A. 振り返ると、とにかく好きなことだけをたくさんしていたように思います。よさこいサークルで踊ったり、大学祭でファッションショーをしたり…でも、デザインの授業や、その課題のために使う時間は、大学生活の中でもとりわけ大好きなものでした。なんとなく絵をかくことや工作が好きだなと思っていた自分が、実はデザインを考えることが好きだったんだと気づく事ができたのは、大学に入ってからの大きな収穫でした。自分が好きなものの根拠が見つかった瞬間はすごく気分が良くて、今でも覚えています。

 

 

Q. 高校生にメッセージをお願いします。

 

A. 大学4年間は、終わってみればとてもとても短いものでしたが、将来のことについて考えるのには十分な時間がありました。私は教師になろうか、それとも他の道で美術に携わろうか迷いながらこの学校に入学しましたが、今ではその迷いがあって本当に良かったと感じています。デザイナーという職種で就職して、スキルや知識の面ではやはり差を感じることも多々ありますが、その分素直に学ぼうという姿勢を持つ事ができます。そして、そうしようと思うことができるのは、この学校でものをつくること、考えることの面白さをたっぷり教えていただいたからだと考えています。

教師になりたい方はもちろん、まだ迷いがある人も、ここでならきっと、満足のいく答えが見つかると思います。